〜後書〜 始めましての方も、 二度目ましての方も、 もしかしたら三度目ましての方も、 総じて皆様、御機嫌麗しゅう。 狂える最古の月、狂月に御座います。 今回完結致しました、《紅く光る僕と空の欠片》、如何でしたでしょうか? あの日見た夢が、手の上からポロポロと。 音を立てて、零れていく。 それは、雫のように滴り落ちて。 気付けば其処に、水溜りが出来ている。 ソレを覗き込むと、中に見えるのはいつかの夢の欠片。 失くしたはずの夢を、もう一度見れるなら。 小さな水溜りの中にだって、僕は入っていけるだろう。 これはきっと、そんな夢の欠片を綴った、小さな物語。 面白くて、可笑しくて、嬉しくて、楽しくて、幸せで。 でも。 切なくて、悲しくて、寂しくて、儚くて、苦しい。 読み手に幸福な日常を。そこに小さな感動を。 これは、そんな作品を目指して書いた物語です。 どう読むかは、読者の皆様次第。 この作品は此処で終わりを迎えますが、彼らの物語はこれからも続いていくのです。 そんなありきたりな台詞を残して、私は退散させて頂きます。 さて、此処まで読んで下さった読者の方々に感謝の気持ちを込めて、 短くはありますが、外伝を書かせて頂きます。 完結した物語の、閉じた幕を今一度。 ほんの僅かな時間、紡がれる物語を、 ───────どうぞ、御堪能下さい。
|